2026/09/02 10:12
私はずっと、色のある世界を知っていた。
思えば、私は”色”そのものが好きだった。
ピンクも好き。
青も好き。
黄色も、緑も、紫も。
絵を描くときは、たくさんの色を使う。
「どうしてそんな色にしたの?」
そう聞かれても、うまく答えられない。
「しっくりいくから」。
理由なんて、理解なんて、必要なくて。
「ただ、そこにその色がある」ことが、
完璧で、素晴らしくて、嬉しかった。
世界は、色でできている。
そんなふうに、当たり前に思っていた。

大人になって、
いつの間にか私は、
色の少ない世界を生きるようになった。
こうしなければ。
ちゃんとしなければ。
一体いつ幸せになれるのだろう?
私に生きる意味があるのだろうか?
いつの間にか、
「私はどうしたい?」よりも、
「だれか答えを教えて」
と探すようになっていた。
心の中の美しい色たちは、
どんどん薄くなっていった。
楽しいことがあっても、素直に喜べない。
悲しくても、平気なふりをする。
そうやって、自分の中にある色を、
一色ずつ消していったのだと思う。
白黒の世界は、
とても、生きづらかった。

それから何年も経て、
魂が目覚め、歓びを取り戻したあと、
ある日、ふと思った。
―もったいなかったな。
世界はこんなにも美しいのに。
空には澄み切ったブルーがあって、
ハッとするようなハイビスカスの赤、

赤ちゃんのほっぺを染めるピンク、
5月には新緑の美しさにため息がでて、
サンセットには、
言葉では表せないほどたくさんの色がある。

地球って、なんてカラフルなんだろう!
その瞬間、昔の自分を思い出した。
自由に生きていた、小さな私。
理由なんていらなかった。
好きだから、好き。
きれいだから、きれい。
やりたいから、やる。
ただ、それだけだった。

もしかしたら。
私は、ずっと気づいていたのかもしれない。
人生には、もっとたくさんの色があることを。
悲しみの色。
孤独の色。
喜びも、愛も、自由も、夢も。
全部違う色。
全部が混ざり合って、
私の一部として、私の全てとして、
一枚の絵になっていく。

地球は、神様(宇宙)のパレットなのかもしれない。
数えきれないほどの色が
存在しているんだもの。
私たちは、そのパレットを持って、
この人生を描いているんじゃないかな。
何色を使うかは、自分で決められる。
途中で違う色を選んでもOK。
塗り直してもいい。
思いきりカラフルにしてもいい♡
不安な日があってもいい。
痛みに涙する日があってもいい。
人生には、思い通りにならないこともある。
それでも私は、
前を向いて歩きたいと思っている。

愛の色を、ひとつ。
自由の色を、ひとつ。
喜びの色を、ひとつ。
今日の私に、また新しい色を加えていくように。
世界の色を、吸収して、放出するように。
光の呼吸のように。

私の一部であり、私のすべてが、
作品となって「目に見えて」いく。
色の光が、私の中を通っていく。
私の中にある愛が、色になっていく。
言葉にならないものが、ARTになっていく。

今なら、わかる気がする。
私が”色”を好きな理由。
ずっと知っていたのだ。
この世界には、色がある。
人生には、もっとたくさんの可能性がある。
そして
私自身も、あなた自身も、
本当は何色にでもなれる。

私はずっと、
色と光の世界を知っていた。
ただ、少しのあいだ、
それを忘れていただけだったのだ。
